ユーザーの要望を吸い上げる能力の無さが、納期の短さに繋がる?

Webエンジニアの納期の悩み

WEBエンジニアは、つくり上げる楽しさを実感できる仕事である反面、肉体的、精神的な苦痛を感じるエンジニアも増えています。
その一番の原因は納期の短さということです。それでは、なぜそのような無理なスケジュールになってしまうのでしょうか。

Webエンジニアの納期の悩み

コスト削減の波

「納期的に、そもそも無理のある案件ばっかり!!それっておかしくないですか?」
長年の不景気でコスト削減を強いられ、確かに、どの業界でも、無理なスケジュールで進められる案件が多いようです。発注する側の企業としても、費用はできるだけ圧縮したいと考えますし、受注する企業は、薄利であっても、仕事が欲しいのでギリギリの金額で受注します。その結果、少しでも利益を確保するため、無理なスケジュールでの制作が発生するのです。エンジニアの人件費は、制作会社にとって一番のコスト要因です。エンジニアに無理をさせ、なんとか成り立たせているのが今の制作会社の現状ではないでしょうか。

「ということは、転職してもこの悩みは解決されない?」
いえ、そうとは限りません。コスト削減とは言っても、あまりにやりすぎれば、どうしても「やっつけ仕事」になってしまい、クオリティの維持が難しくなります。コストとクオリティのバランスをとるポイントは会社によって違います。また、社員を大切にしている会社と、使い捨てにする会社では、同じ短納期の案件でも処理の仕方は全く異なります。また、この業界は今のところまだゼネコン形式で、元請企業から下請け企業へ仕事が流れるピラミッド型のビジネスで成立しています。元請から1次請けへ、1次請けから2次請けへとおりていくに従って、各社で納期バッファをとることにより、下に行けば行くほど納期は厳しくなる傾向があります。

ヒアリング能力の欠如

「ただでさえ納期が短い中で、途中の仕様変更とか、多すぎです。」
実際に制作を担当するエンジニアも、日々の業務に追われ、スキルアップのための時間を確保できないのが、現状のようです。
現場のエンジニアもそうなのですが、最も重要なフロントエンジニアにもそのような状況が蔓延しているようです。フロントエンジニアは、営業部門などと連携して、受注金額や納期等を調整するのが主な仕事内容です。前述のとおり、スキルアップに時間を割くことができないうえ、会社全体のコスト削減による社員教育の減少などが重なり、フロントエンジニアにとって最も重要なスキルであるヒアリング能力が育たないのです。それによって、クライアントが要求している要件や機能の分析も不十分のまま制作がスタートし、後から仕様変更が頻発したり、機能追加が発生したりと、悪循環につながっていることが少なくないようです。

営業との溝

「営業が制作スケジュール無視して受注してきます。もう少し制作側のことも理解してほしい。」
制作や開発系の会社であれば、必ずと言っていいほど発生する、営業との溝。
近年のコスト削減の圧力や、価格競争など、外的要因によってさらに深まる一方です。営業部門と社内の各部署がうまく連携できていない会社であれば、営業が勝手に納期を決めてきたりといった暴走もあり、更にエンジニアの負荷を上げることになるでしょう。

「営業が悪いっていうことですよね?」
いえ、そうとは限りません。エンジニアからすると非難したくなるかもしれませんが、営業は受注するのが仕事ですから、営業としては、なんとか受注しなければならないとの思いからの行動です。営業から見れば、必死でとってきた仕事にケチばかりつける制作サイドに腹立たしく思うものです。この問題の解決には、普段から意思疎通をはかり、少しでも溝が埋まるよう、努力することが必要なのかもしれません。